しょうゆと塩分

しょうゆと塩分

前回の食事コラムでは「味噌汁と塩分」について管理栄養士の若子さんと一緒にご紹介しました。今回は、使わない日は無いと言って良いほど、私達の日々の食事に欠かせない「しょうゆ」についてご紹介します。

 

しょうゆにはどれくらいの塩が入っているの?

森 先生

どこの家庭にも1本はあるしょうゆ。毎日の料理に欠かせず、煮物や炒めもののほか、刺し身や点心などに添えるなど使用する機会が多いですが、実際にはどれくらいの塩分が入っているのでしょうか?

 

管理栄養士 若子

前回の対談で味噌汁の塩分濃度は約10%とお伝えさせていただきました。一般的な濃口しょうゆは味噌よりも多く約15%の塩分濃度になります。

 

森 先生

やはりしょうゆは味噌よりも塩分濃度が高いのですね。だいたいスプーン1杯にするとどれくらいの食塩を摂取することになりますか?

 

管理栄養士 若子

濃口しょうゆ大さじ1杯(18g)あたり2.8gの食塩相当量になります。大さじ1杯はカレースプーン1杯くらいです。

 

森先生

結構多いですね。目分量で使っているうちに、ついつい摂りすぎてしまいそうです。

 

管理栄養士 若子

おっしゃる通り、私達はしょうゆからの食塩摂取量が多いんです。1日の食塩摂取量の2割ほど(※1)はしょうゆから摂取していると言われています。減塩のためには、調味料を測定するというのが大切です。

 

森先生

確かに、測定して自分の摂取しているしょうゆや味噌などの量を把握するのは大切ですよね。ただ、毎回の測定は手間な気がします。

 

管理栄養士 若子

そうですよね。毎回は測っていられないですよね。私も同じです。

私は「試しに2回測定する」という方法が良いのではないかと思います。まず、いつもの分量のしょうゆの量をスプーンで測定してみます。そうすると、自分が摂取していたしょうゆの量をしっかり知ることができます。

次に、目分量から30〜50%ほど減らして測定してみましょう。そうすることで、いつもの量からどれくらい減らせば減塩できるのかを数字に落とし込むことができ、減塩したときの味がどう感じるのかも知ることができます。

 

森先生

いつもの目分量をまずは数値にして把握し、減らした量をさらに数値にして把握するんですね。

 

管理栄養士 若子

はい。こうすることで、比較もできます。そのあとも続けていただきたいというのが本音ですが、まずはいつもの量と減塩した量の2回測定してみましょう。

 

しょうゆをどう使い分ける?

 

森先生

しょうゆと一言で言っていますが、いろいろな種類がありますよね?種類によって塩分量が異なりますか?

 

管理栄養士 若子

しょうゆにはたくさんの種類がありますが、一般的にスーパーで売られているしょうゆとしては3つあり、濃口しょうゆ、薄口しょうゆ、減塩しょうゆがあるかと思います。これらは塩分濃度が異なります。

 

森先生

当院に通院されている患者さんは「減塩しょうゆを使用している」とよくお話してくれます。3つもあると使い分けが難しそうですが、どうでしょうか?

 

管理栄養士 若子

そうですよね。まず、塩分濃度についてですが、一番塩分濃度が高い順に並べると、①薄口しょうゆ、②濃口しょうゆ、③減塩しょうゆの順です。

 

森先生

イメージとしては濃口しょうゆが高いと思っていました。

 

管理栄養士 若子

しょうゆは製法によって種類分けがされているのですが、薄口しょうゆの方が約2%ほど塩分濃度が高く、すっきりとした味わいでお吸い物などにおすすめです。一方、濃口しょうゆは香りが良くマイルドな味わいなのが特徴で煮物や炒めものなど幅広い料理に使用でき、一般的にしょうゆと言えば「こいくちしょうゆ」を指すことが多いかと思います。

 

森先生

なるほど。減塩しょうゆも含めて、おすすめの料理の使い分け方法はありますか?

 

管理栄養士 若子

しょうゆを3本揃えるのは難しいという方は、濃口しょうゆと減塩しょうゆの2本を揃えるのが良いかと思います。煮物などには濃口しょうゆ、刺し身や点心などを食べるときに使は減塩しょうゆを使用するのがおすすめです。

煮物を作るときなどは、しょうゆのほか、みりんや砂糖、酒、だし汁などのほかの調味料を入れますよね。他の調味料等を組み合わせることで、しょうゆの使用量を抑えて減塩しつつもしょうゆの香りをいかした料理を作ることができます。刺し身など付けタレにしょうゆを使用するときは、どうしても付けすぎてしまったりするので減塩しょうゆがおすすめです。

 

森先生

なるほど。たしかに、煮物などに減塩しょうゆを入れて、入れすぎてしまっては元も子もありませんもんね。

 

管理栄養士 若子

栄養指導でも「減塩しょうゆなら、たくさん使っていいの?」と聞かれることがありますが、減塩しょうゆだからと言ってたくさん使っていたら、せっかくの減塩の意味が薄れてしまいます。

なので、基本はどのしょうゆも使いすぎには気をつけましょう。そして、料理に合わせてしょうゆを使い分けることで、減塩しながら楽しくおいしい食生活を送れるかと思います。

 

森先生

減塩のために、まずは目分量を測定して自分の食べている量を把握すること、しょうゆは種類によって塩分濃度が異なること、濃口しょうゆと減塩しょうゆの使い分け方法などをご紹介しました。

すぐに実践できそうな内容ですね。次回は「パンと塩分」についてご紹介します。

 

文献・出典

1)消費者庁 普及啓発資料 栄養成分表示を活用しよう4「減塩社会への道」

https://www.tomiya-city.miyagi.jp/uploaded/attachment/6705.pdf

 

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