柴苓湯

赤羽もり内科・腎臓内科の森です。

柴苓湯は、当院で時折使う漢方ですので、少しまとめたいと思います。

柴苓湯とは

柴苓湯とは、血液以外に体液の循環を改善させて、過剰な水分を取り除く働きがあります。

加えて、副腎と呼ばれるからだのエンジンのようなホルモンを分泌する臓器からでる、コルチゾールの分泌を助ける働きもあります。

どのような症状に使うのか

柴苓湯は、以下のような症状の時に使用する漢方薬です。

  • 気持ち悪い
  • 胃腸炎症状がある
  • 食欲が出ない
  • 浮腫み

また、コルチゾールの分泌を亢進するため、夕方以降の倦怠感などに使用することもあります。

腎臓と柴苓湯~特別編~

柴苓湯は、腎臓の慢性炎症や、体液コントロールの調整で補助的に使用したことにより、病勢が改善したという報告があります。

ただしすべて効果は限定的であり、従来の大規模臨床研究の結果と比較するとあくまで参考程度と言えます。

参考程度に以下にまとめます。

【参考文献リスト】

IgA腎症の症例28例に対して、柴苓湯9.0g(ツムラ)を1日3回投与を12カ月行った。

結果、尿タンパク・尿中赤血球が若干ながら改善を認めたという結果となった。

早期腎症20例に対して柴苓湯8.1g(クラシエ)を1日2回投与を12週間行った。

結果、微量アルブミン尿が低下した症例は11/19例であり、50mg/gCr以上だとアルブミンの優位な低下を認めた。

  • 微小変化型ネフローゼ症候群に対する柴苓湯治療の臨床的検討 (渡辺ら)

ネフローゼ症候群10例に対して柴苓湯(カネボウ)を1日3回投与を6か月行った。

結果、再発を完全に抑制することはできなかったが、ステロイド剤の減量効果や、内因性の副腎皮質機能の促進効果が期待できた。

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