味噌汁と塩分

味噌汁と塩分

毎日の食事に欠かせない料理のひとつ「味噌汁」。ご飯と味噌汁があるだけで、ほっと安心できますよね。味噌汁を飲みたいけど、塩分が気になるという声もよく聞きます。今回は、味噌汁と塩分について、当院の管理栄養士である若子みな美さんと一緒に紹介します。

 

味噌汁1杯は塩にすると何グラム?

森 先生

毎日の味噌汁が欠かせないという方もいらっしゃいますが、味噌汁にはどれくらいの塩分が含まれているのでしょうか?

 

管理栄養士 若子

前回の対談で味噌汁の塩分濃度は約10%とお伝えさせていただきました。味噌大さじ1杯(18g)なら食塩相当量が1.8gほどになりますね。

 

森 先生

味噌汁に使用する味噌の量はどれくらいにするのが良いですか?

 

管理栄養士 若子

1人あたり小さじ1 程度が理想です。小さじ1だと0.7gほどの塩分量になります。ただ、味噌の量を減らすと物足りなさを感じてしまうのも事実。そこで、活躍するのがだしのうま味です。

 

うま味を上手に活用しよう

森 先生

だしのうま味と味噌の塩味は異なるのでしょうか?

 

管理栄養士 若子

はい。私達の舌には味蕾という細胞があり、ここで基本的な5つの味を感じていて、この5つとは、塩味、甘味、苦味、酸味、うま味です。ちなみに、この「うま味」を見つけたのは、日本人なんですよ。

 

森 先生

なるほど。うま味も基本の味と認識されているんですね。

 

管理栄養士 若子

減塩するときには、この5つの味を足し引きしてバランスを取るという方法が手軽です。例えば、塩味の強い味噌を減らしたら、だしのうま味を足してあげます。そうすることで、減塩でもしっかりおいしく召し上がれます。

 

森 先生

だしにも、かつおだし、昆布だし、いりこだしなどがあるかと思いますが、おすすめなどありますか?

 

管理栄養士 若子

だしの種類はお好みのもので良いですよ。「相乗効果」って聞いたことありますか?

複数のだしを組み合わせることで、うま味がアップするんです。例えば、かつおぶしのうま味成分はイノシン酸で、昆布のうま味成分はグルタミン酸なのですが、この2つを組み合わせることで、うま味が数倍アップすると言われています。

 

森 先生
なるほど。ただ、味噌を減らすだけでなく、うま味を上手に使用することで減塩でおいしい味噌汁になるんですね。ただ、だしを取るのって大変そうなイメージがしますが、顆粒だしでも良いのでしょうか?

 

管理栄養士 若子

もちろん大丈夫です!各メーカーさんがさまざまな顆粒だしを販売されているので、お好みのものを見つけてみてください。できるだけ無塩や減塩のだしを選ぶのがおすすめです。

 

和風だけでなく洋風や中華風も楽しめる

森 先生

味噌汁を減塩したいときに、おすすめの具材などはありますか?

 

管理栄養士 若子

カットわかめは水戻ししてから使用しましょう。ついつい、そのまま鍋の中に入れたくなりますが、そのまま入れるとカットわかめの塩分も味噌汁の中に入ってしまい、塩分量が多くなってしまうので注意が必要です。

 

森 先生

わかめは味噌汁の定番ですよね。水戻ししてから使うという一工夫が必要なんですね。そのほかに一工夫などありますか?

 

管理栄養士 若子

味噌はさまざまな食材に合うのが特徴です。例えば、トマトやコーンなどを入れて、食べる直前に無塩バターを入れれば洋風味噌汁になりますよ。中華風にしたいなら、ひき肉やきのこをごま油で炒めて味噌汁にするのもおすすめ。和風だけでなく、さまざまな具材でアレンジ味噌汁を楽しんでみてください。

 

森 先生

洋風や中華風もおいしそうですね!バターやごま油を入れることで、風味が加わって減塩にもばっちりですね。

 

管理栄養士 若子

おっしゃるとおりです。バターやごま油の風味や油自体が持つマイルドな舌触りも、味を構成する要素のひとつなので、上手に活用すると良いですよ。

 

森 先生

減塩にしていたら毎食味噌汁を飲んでも大丈夫でしょうか?

 

管理栄養士 若子

やはり毎食(1日3回)は多いかと思います。減塩味噌汁にしても0.5〜0.8gほどの食塩を味噌汁から摂取して、これを3回食べれば1.5〜2.5gほどの食塩になってしまいます。できれば、1日1回にすると良いですね。また、できるだけ具だくさんにして飲む味噌汁ではなかく、食べる味噌汁にすることで、汁の量が少なくなり摂取食塩量を抑えることができますよ。

 

森 先生

味噌汁1つをとっても奥が深いことがわかりました。減塩生活で、食べていけないものはありません。日々の料理を工夫して、楽しくおいしく減塩してけると良いですね。今回は、味噌汁の減塩方法を若子さんと一緒に紹介しました。次回は、「醤油と塩分」についてご紹介します。

 

赤羽もり内科 管理栄養士 若子みな美

非常勤で腎臓内科に務めるかたわら、減塩料理家としても活動している。

「食をより簡単に、そして世界を健康に」をモットーとし、2018年に株式会社ORANGE kitchenを立ち上げる。現在、CKD患者向けに重症化予防プログラムの新規事業立ち上げを行っている。

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